『拒絶されない商標出願をするための出願支援ガイド』について

著者:【弁理士】大上 寛

※こちらの情報は2021年11月時点のものです

秋が深まる11月になりました。本年も残り2か月となりましたが、ここからは毎年せわしなくなりますね。良い年を迎えられるよう、今年のまとめ作業を徐々にすすめていきたいですね!
さて、今日は特許庁が紹介している『拒絶されない商標出願をするための出願支援ガイド』についてお話をさせていただきます。“拒絶されない”は、“登録が認められる”と同じような意味になりますので、登録の可能性を高めるためのガイドということになりますね。

1.特許庁のホームページについて

ユーザーフレンドリーを目的として、特許庁(経済産業省)では、出願人(企業、個人)に対して様々な情報を提供しております。
制度の紹介や、減免の案内など、特に中小企業にとって役に立つ多くの情報を公開しておりますので、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。

【参考URL | 特許庁ホームページ】
https://www.jpo.go.jp/index.html

ちなみに、われわれ弁理士は、特許庁に対する手続きをお手伝いする代理人になります。
出願書類の作成はもちろん、開発活動で生まれた発明や商標をどのように保護すべきか、といったコンサルティングを行います。

2.『拒絶されない商標出願をするための出願支援ガイド』

【参考URL | 特許庁ホームページ】
■商標審査官が教えます商標出願ってどうやるの? | リーフレット
https://www.jpo.go.jp/resources/report/sonota-info/document/panhu/shutugan_shien.pdf

このガイドでは、タイトルが『商標審査官が教える出願支援ガイド「商標出願ってどうやるの?」』となっており、5つのステップによりわかりやすく説明がされています。

初めて商標出願するユーザを対象としており、まったくわからない!という方にも取っ掛かりやすい内容になっております。

3.ガイドが出された背景

ガイドのホームページでは、『近年、商標出願件数は増加しており、内国人出願における中小企業の割合は6割以上を占めます。そうしたユーザーの出願の中には、あらかじめ知っていれば防げたはずの拒絶理由につまずいてしまうケースがあります。そこで、そのようなつまずきをなくし、円滑な権利取得のための一助としていただくため、本ガイドを作成しました。』と記載されています

<引用:拒絶されない商標出願をするための出願支援ガイドを発行します! (METI/経済産業省)>。

4.弁理士を利用するメリットは?

今回紹介された資料をお読みいただければ、全く初めての方でも商標出願をすることは可能であると考えます。パソコンとプリンターがあれば願書を作成することができ、郵便で特許庁に提出をすることができます。事前の必要な情報もインターネットを利用することで、比較的簡単に得ることができるでしょう。
そうなると、弁理士の利用は不要になるのではないか?ということも考えられますが、弁理士に依頼をした場合には、上記の書面の作成から提出までを一括で任せることができます。また、出願しただけで終わりではなく、その後の審査結果の受領や、登録料の納付の手続きなど各種の作業もおまかせすることができます。
そして、一番は専門家である弁理士の意見が聞けるということです。書面の形式的なところも重要ですが、何よりも、どの商品を選ぶべきか、事業内容や将来のビジョンにマッチするかなど、実態的なところのアドバイスも有効になるでしょう