令和6年から始まる新NISA制度

令和6年以降、NISAの抜本的拡充・恒久化が図られ、新しいNISAが導入される予定です。

新しいNISAのポイント

  1. つみたて投資枠と、成長投資枠の併用が可能
  2. 年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能。)
  3. 非課税保有限度額は、全体で1,800万円。(成長投資枠は、1,200万円。また、枠の再利用が可能。)
  4. 非課税保有期間の無期限化
  5. 口座開設期間の恒久化

新しい制度【令和6年以降】

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新NISA

(注1)非課税保有期間の無期限化に伴い、現行のつみたてNISAと同様、定期的に利用者の住所等を確認し、制度の適正な運用を担保
(注2)利用者それぞれの非課税保有限度額については、金融機関から一定のクラウドを利用して提供された情報を国税庁において管理
(注3)金融機関による「成長投資枠」を使った回転売買への勧誘行為に対し、金融庁が監督指針を改正し、法令に基づき監督及びモニタリングを実施
(注4)2023年末までにジュニアNISAにおいて投資した商品は、5年間の非課税期間が終了しても、所定の手続きを経ることで、18歳になるまでは非課税措置が受けられることとなっているが、今回、その手続きを省略することとし、利用者の利便性向上を手当て

(参考)現行制度【令和5年まで

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現行NISA

1. 一般NISA(成長投資枠)とつみたてNISA(つみたて投資枠)の併用が可能に

現行のNISA制度は、年間投資上限額が120万円で非課税保有期間が5年間の「一般NISA」と、年間上限額が40万円で非課税保有期間が20年間の「つみたてNISA」の2種類の枠があります。どちらか選択する方式で切替える場合は1年に1度、NISA口座での買付をしていない状態でしか変更できないといったデメリットがあります。

新NISA制度では、一般NISAは「成長投資枠」、つみたてNISAは「つみたて投資枠」とそれぞれ名称を変え、併用することが可能となります

また、金融機関の変更は可能ですが、つみたて投資枠と成長投資枠を別々の金融機関で利用することはできません。

2. 年間投資上限額が最大360万円に拡大

現行NISA制度での年間投資上限額は、一般NISAを選んだ場合は120万円、つみたてNISAを選んだ場合は40万円でしたが、新NISA制度では併用で360万円と大幅に拡大します

内訳は、現行の一般NISAに当たる成長投資枠が2倍の年間240万円、つみたてNISAに当たるつみたて投資枠が3倍の年間120万円です

3. 生涯非課税限度額が最大1,800万円で新設・売却分は枠が復活

新NISA制度で新たに「生涯非課税限度額」が買付金額ベースで合計1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで)に設定されました。また、売却した場合には買付金額分の枠が復活します。

【例】年間投資上限額の360万円を毎年購入した場合

5年で生涯非課税限度額(1,800万円)に達します。
しかし、5年目までに360万円分を売却したとすると、6年目には再び最大360万円分投資が可能です。

現行NISA制度では、一般NISAが120万円 × 5年間 = 600万円、つみたてNISAが40万円 × 20年間 = 800万円が実質的な上限額でした。また、途中で売却したとしても限度額が増えることはありませんでした。新NISA制度では売却分は枠が復活するため、新NISA制度の方が魅力的と言えます。

なお、新NISA制度での生涯非課税限度額は、現行の制度と別枠とみなされます。現行NISA制度を利用している方も、2024年から限度額ゼロでスタートできるので、現行NISA制度を利用しているからといって不利になるようなことはなく、むしろ合計の限度額は現行制度を利用している方が多くなります。

【例】2023年に現行NISA制度で120万円を購入した場合

2023年の現行一般NISA120万円 + 2024年以降の新NISA制度利用1,800万円 = 1,920万円
※ただし、現行NISA枠購入分は非課税期間終了後、新しいNISA制度に移管(ロールオーバー)することはできません。

4. 非課税保有期間の無期限化

現行NISA制度では、(ロールオーバーで一部期間を延長することもできますが)一般NISAで5年間、つみたてNISAで20年間と、非課税保有期間が限られていました。新NISA制度では、非課税保有期間が成長投資枠・つみたて投資枠ともに無期限になります

5. 口座開設期間(制度)の恒久化

これまで一般NISAは2023年まで、つみたてNISAは2042年まで(新規買付は2023年まで)と期間が定められていましたが、新NISA制度では恒久化されました

【参考URL】
■新しいNISA|金融庁ホームページ
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html
■はじめてみよう!NISA早わかりガイドブック|金融庁ホームページ
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/guidebook_202307.pdf

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