【Q&A】時間外労働の端数処理

※こちらの情報は2021年12月時点のものです

Q.相談内容

残業時間の計算を15分単位で行っておりますが、15分未満は切り捨ててよいのでしょうか。

A.回答

労働時間数の端数処理を15分単位で行い、15分未満を切り捨てることは労働基準法違反となります。

  • 賃金全額払いの原則
    労働基準法では、賃金は全額を支払う必要があるとされております(賃金全額払いの原則)。そのため、仮に労働者が10分の残業を行い、これを15分未満のため切り捨てとした場合、その10分間の賃金は支払われないこととなり、賃金全額払いの原則に違反することとなります。
  • 1月における労働時間の端数処理
    しかし、例外として事務簡便のため、1月における時間外労働・休日労働・深夜業それぞれの時間数の合計に30分未満の端数がある場合は切り捨て、30分以上の端数を1時間に切り上げて端数処理をとることは認められており、労働基準法違反とはなりません。(昭63.3.14 基発150号 婦発47号)

(例)
1月の残業時間が10時間15分
⇒30分未満の端数を切り捨て10時間として計上
1月の残業時間が10時間35分
⇒30分以上の端数は切り上げ11時間として計上

【参考URL|大阪労働局ホームページ】
時間外労働・休日労働・深夜労働(Q&A)
https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/yokuaru_goshitsumon/jigyounushi/jikangai.html