人事労務と関わりの深いSDGsの取り組みについて
※こちらの情報は2022年5月時点のものです
SDGsをご存知ですか
SDGsは、持続可能な開発目標のことで、2015年に国連が採択した先進国を含む国際社会全体の2030年に向けた環境・経済・社会についてのゴールです。
SDGsは社会が抱える問題を解決し、世界全体で2030年を目指して、明るい未来を作るための17のゴールと169のターゲットで構成されています。
このSDGsは、政府や自治体だけではなく、民間企業においても取り組む気運が国内でも高まっています。
SDGsを活用して持続可能な企業を目指そう
SDGsの普及とともに、市場のニーズ、そして取引先からのニーズとして、SDGsへの対応が求められるようになってきています。持続可能な企業となるためにSDGsの活用が注目を集めています。
普段から取り組んでいる節電・節水、子育て支援、従業員の福利厚生など、企業が行う様々な行動がSDGsへとつながっています。
SDGsの取り組みによって広がる可能性(企業のメリット)
- 企業のイメージ向上
SDGsへの取り組みをアピールすることで、「この会社は信用できる」「この会社で働いてみたい」という印象を与え、多様性に富んだ人材確保にもつながるなど、企業にとってプラスの効果をもたらす。 - 社会の課題への対応
社会が抱える課題への対応は、社会への貢献や地域での信頼獲得にもつながる。 - 生存戦略になる
企業の生存競争が激しくなる中、SDGsへの対応がビジネスにおける取引条件になる可能性があり、持続可能な経営を戦略として活用できる。 - 新たな事業機会の創出
取り組みをきっかけに地域との連携、新しい取引先や事業パートナーの獲得、新たな事業の創出など、今までになかったイノベーションやパートナーシップを生むことにつながる。
人事労務と関わりのあるSDGsの取り組み
企業が行う様々な行動はSDGsにつながりますが、企業の人事労務とも深く関わっており、持続可能な企業を目指すためには、人事労務の取り組みも求められます。
人事労務と関わりのある目標と主な取り組み例をご紹介します。
目標③「すべての人に健康と福祉を」
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
【取り組み例】
- 従業員のメンタルヘルス対策
- 労働時間の管理
- 法定を上回る健康診断
目標⑤「ジェンダー平等を実現しよう」
ジェンダー平等を達成し、全ての女性及び女児の能力強化を行う
【取り組み例】
雇用継続や昇進など男女平等の雇用環境整備
- 仕事と育児の両立支援制度の見直し
- ワークライフバランス制度の導入
- ダイバーシティに関連した従業員への研修
- 女性の積極採用
目標⑧「働きがいも経済成長も」
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する。
【取り組み例】
- 働き方改革への対応
- 同一労働同一賃金への対応
- 賃金制度・資格取得推奨制度の導入
目標⑩「人や国の不平等をなくそう」
各国内及び各国間の不平等を是正する
【取り組み例】
- 採用、賃金、昇進等において、障害の有無、性別や国籍の違いで差別をしない
- 同一労働同一賃金への対応
- 人事制度の導入
- 障害者、外国人の積極採用
- 男性の育児休業促進
SDGsは日頃の人事労務と関わっており、労働基準法や労働安全衛生法、男女雇用機会均等など労働関連の法律をしっかりと守っていくことが必要です。人事労務管理を行うことはSDGsにつながり、それが持続可能な企業となることにもつながります。
【参考資料】
■環境省…持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド
■外務省…持続可能な開発のための2030アジェンダ
SDGs(持続可能な開発目標)
目標1.貧困をなくそう
目標2.飢餓をゼロに
目標3.すべての人に健康と福祉を
目標4.質の高い教育をみんなに
目標5.ジェンダー平等を実現しよう
目標6.安全な水とトイレを世界中に
目標7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
目標8.働きがいも経済成長も
目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう
目標10.人や国の不平等をなくそう
目標11.住み続けられるまちづくりを
目標12.つくる責任つかう責任
目標13.気候変動に具体的な対策を
目標14.海の豊かさを守ろう
目標15.陸の豊かさも守ろう
目標16.平和と公正をすべての人に
目標17.パートナーシップで目標を達成しよう