両立支援等助成金 (再雇用者評価処遇コース)創設について
※こちらの情報は2017年11月時点のものです
企業をサポートする制度の中で、国による助成金制度があります。
今回は、平成29年4月に創設されました「両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)」についてご説明します。
この助成金は、妊娠や出産、育児、介護を理由としてやむを得ず退職した方を再雇用した事業主に対する助成が目的です。退職者の同一企業等における再雇用は、その退職者のキャリア継続だけでなく、企業にとっても採用や教育訓練にかかるコストの削減などが期待できます。
この「両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)」は、育児、介護等を理由に退職した方が、その経験や能力を適正に評価され再雇用される「再雇用制度」を導入し、再雇用者を無期雇用契約によって、一定期間、継続雇用した場合に支給されます。
この「再雇用制度」とは、育児介護休業法第27条に基づく制度であり、妊娠、出産、育児、介護を理由とする退職者が、当該退職した事業所の事業主等に再び雇用されることについて特別に配慮する事が求められる制度をいいます。
本助成金の支給要件についてですが、次の①から⑦までのいずれにも該当する再雇用制度を新たに就業規則又は労働協約に規定していることが必要です。
- 妊娠、出産、育児、介護のいずれも制度対象となる退職理由として明記していること。
- 退職者が、その退職の際又は退職後に退職理由と就業が可能となったときに退職した事業主や関連事業主の事業所に再び雇用されることを希望する旨の申出を登録し、事業主が記録するものであること。
- 制度の対象となる年齢について、定年を下回る制限を設けていないこと。
- 退職後の期間が一定期間内の者のみを対象とする制度の場合は、その期間が3年以上であること。
- 再雇用する場合には、退職前の勤務実績等を評価し、処遇の決定に反映させることを明記していること。
- 対象者が退職から再雇用までの間に、就業経験、能力開発の実績がある場合は、当該実績を評価のうえ処遇の決定に反映させることを明記していること。
- 対象者の中長期的配置、昇進、昇給等の処遇については、退職前の勤務実績及び退職から再雇用までの就業経験、能力開発の実績を踏まえた取扱いを検討するものであること。
その他にも、再雇用制度の施行後、一定の条件に該当する者を採用し、期間の定めのない雇用契約により継続して6箇月以上雇用していること。一定の条件に該当する制度を就業規則又は労働協約に規定していること。不支給要件に該当しないこと等が事業所側の要件として付されております。
また、一定の条件に該当する者とは、
- 申請事業主等の事業所を妊娠、出産、育児又は介護のいずれかを理由として退職した者であり、再雇用制度により採用された者であること。
- 退職時又は退職後に、退職理由と再雇用の希望を申し出ていたことが書面で確認できること。
- 申請事業主等の事業所を退職した日の前日において、当該事業主等の雇用保険被保険者として継続して雇用されていた期間が1年以上あること。
- 再雇用に係る採用日において、当該退職の日の翌日から起算して1年以上経過していること。
- 再雇用制度に基づき評価、処遇がされていることが、支給申請書において確認できること。
- 雇用に係る採用日から1年以内に期間の定めの無い雇用契約を締結し、当該雇用契約において雇用保険被保険者として6カ月以上(1年以上)継続して雇用されていること
等が条件となります。
助成金額は再雇用者1人当たり最大で48万円で5名まで支給となっております。
助成金制度は、表立った予告もなく制度が廃止されることがございますのでご了承ください。また助成金の支給要件は、保険料の納付要件や、労働保険や社会保険の加入要件など様々ありますので、具体的な要件については、必ず各都道府県労働局雇用環境・均等部(室)にご確認頂くようお願い致します。
助成金の申請につきましては、お手頃な委託料にて弊社でも手続き代行を行っておりますので、ご検討頂いている会員様につきましては、弊社までご連絡頂ければと存じます。
参考HP:厚生労働省ホームページ( https://www.mhlw.go.jp)
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