働き方改革関連法に伴う法改正情報④産業医・産業保健機能の強化
2019年4月1日の労働安全衛生法の改正により、事業者に以下の義務が規定されました。
- 管理監督者や裁量労働制の適用者を含めた、すべての労働者の労働時間の状況を把握する義務
- 時間外・休日労働時間が合計して月80時間を超える労働者の情報等、労働時間に関する情報を産業医に提供する義務
- 産業医が行った労働者の健康管理等に関する勧告の内容等を衛生委員会に報告する義務
- 労働者に対して、産業医の業務内容等を労働者に周知させ、時間外・休日労働時間が合計して月80時間を超えた場合、労働時間に関する情報を提供する義務
また、面接指導の対象となる労働者が時間外・休日労働時間が合計して月100時間超から80時間超に拡大されました。
産業医とは:事業場において、労働者の健康を保持するための措置、作業環境の維持管理、作業場の管理、健康管理等を行う医師。
常時使用する労働者が50人以上の事業場において選任義務があります。
労働者数50人未満の小規模事業場の事業主は産業医を選任する義務はありません。(努力義務)が、小規模事業場を対象に健康相談・健康指導などの産業保健サービスを無料で提供している地域産業保健センターがあります。
労働者の健康管理(メンタルヘルスを含む)に係る相談、健康診断の結果についての医師からの意見聴取、長時間労働者に対する面接指導、高ストレス者に対する面接指導、小規模事業場への個別訪問による産業保健指導の実施など、産業医に代わる産業保健サービスを無料で受けることができます。
【参考URL】
厚生労働省ホームページ|働き方改革~一億総活躍社会の実現に向けて~
https://www.mhlw.go.jp/content/000474499.pdf
地域窓口(地域産業保健センター)
http://kokoro.mhlw.go.jp/health-center/